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■□■ INDEX ■□■
◆現状◆
結婚
事実婚・非婚カップル
離婚
シングル
◆結婚・家族の定義◆
年代別
現代
子ども
結婚制度・姓
結婚制度・戸籍
現状
結婚
1972年をピークに婚姻数が減り続け、94年には約25万件。
この場合の婚姻数とは、立会人を介し、市役所で婚姻届けにサインをしたカップルの数である。

20年前に比べると、40%の減少。
事実婚・非婚カップル
法的束縛のない共同生活という形が、いわば「試験的結婚生活」として広まっていった。

現在は、婚姻という法的手続きをとっていない事実婚のカップルが、年齢層を問わず、数多く見られる。

「本当に、この人なのだろうか、この人でいいのか、と誰もが繰り返し心に問うが、
いくら考えてみたってわかりはしない。だからまず、いっしょに暮らしてみる」
という発想から、共同生活が始まる。

いまや、結婚と事実婚というふたつの形の対立はほとんどなくなったので、
たいていの人が、「結婚してもしなくても、最終的にはどっちでもいい」と答える。

今日、フランス全体の12%が、年齢を18〜24歳に限れば20%以上の人々が、
非婚のまま共同生活(フランス語で「コーアビタシオン」同居という意)を送っている。


非婚のまま、共同生活を送っているカップル
全体 12%
18歳〜24歳 20%以上

非婚カップル全体の7%を、LATカップル(Living Apart Together)が占めている。
LATカップルとは、いっしょに暮らしはしないが、互いの自由を尊重してひとりの相手と長期的関係を保つカップルである。
ふたりの間に子どもがいる場合もある。

非婚カップル
共同生活 93%
別々の生活 7%

共同生活を続けて出産などを機に、またはお互いにこの生活が続けられそうだと思えば、
法的に結婚という形をとる場合もある。

共同生活を経て結婚する夫婦 60%
共同生活を経験せずに結婚する夫婦 40%

法的に結婚しない理由
日常生活においては、夫婦とほぼ変わりない権利が与えられているので、取り立てて問題になることがない。
必要ならば、証人を伴って居住地の役所を訪れれば、「同棲証明書」なるものを発行してもらえる。
だが、これがなくても生活にはまったく困らない。

結婚と事実婚の間で法律絡みの差が生じるとすれば、別離のときの財産や住居の問題と、
伴侶の死亡時の相続問題だけである。
例)
婚姻による夫婦同様、一方の社会保障をもう一方が利用することができる。
国鉄の家族割引などの利用が可能である。
ふたりで共同の銀行口座を持つこと、ふたりで融資を受けることができる。
子供の出生の際、父親が三日間の出産休暇を取ることができる。
両親が結婚していないからといって子供が差別を受ける状況はない。
離婚
フランスの離婚数は1970〜75年の間に2倍、70〜85年の間には3倍にも増えた。

離婚は70〜80年代に急増したが、ここ数年は10万件をわずかに超えたところで安定している。
それでも一日に300組近くが離婚する。

夫婦の3組に1組以上が離婚する。
パリに限れば、その率は2組に1組である。

正式の離婚としては統計に表れない、法的手続きをとっていない事実婚カップルの別離の数も勘定に入れれば、
フランスで、男女の「離婚」はまったくの日常茶飯事であると言っていい。

子どもにとって離婚はいつだって辛いものだが、親が不幸であることのほうが子どもにとってよっぽど悲劇なのだ、
という認識が一般化した。
つまり、無理にでも結婚を続けるほうが、離婚よりマシであるとは言えなくなった。

人の人生は長くなり、いわば1回の結婚では間に合わなくなっている。
ごく自然な流れとして、別れた男女は別のパートナーと新たな家庭を築き直す。

現在の結婚総数の4分の1は再婚である。

離婚に伴う困難や負担は日仏間で大きく違う。
フランスは、大部分の女性が働き、保育施設も整っており、かつ養育費取り立ての道も日本よりずっと開かれている。
シングル
ここで言う「シングル」とは、一人暮らしの人のことである。
法的には「独身者」であっても同棲や事実婚の人たちは含まない。

シングルの増加はまだとどまるところを知らない。

近年、シングル化が急激に進んでいるのは、25〜35歳の年齢層である。
現代社会の産物としての新しい形のシングル、以前なら結婚し、子どもを産み、
育てる時期に相当する世代のシングルである

シングルが増加した理由
高学歴化
晩婚化
出生率の低下
離婚の増加
共同生活ないし事実婚の一般化

しかし、フランスは、強力なカップル社会(仕事上のつき合いで、
パーティーや観劇に招待されたとなればパートナーを同伴するのが普通だし、
友人どうしでも、夕食に呼ぶときはたいてい、
よかったら彼(または彼女)もどうぞ、とひとこと添えるのが礼儀である。
純粋な仕事の枠外の時間はカップルで過ごされるべきもの、という大前提がある)の為、
シングルは肩身の狭い思いをしているのも事実である。

シングルの存在が認められてきたとはいえ、理想はあくまでカップル、という社会である。
結婚・家族の定義
年代別
1960年代 女性や若者が、「女と子供は、男の所有物である」という父権社会に対して疑問を持ち始める。
古いモラル、宗教的倫理観(特にカトリック信仰)を打ち破ろうとする。
性の解放が叫ばれる。
1968年―五月革命が起こる。
       当時、フランスはド・ゴール大統領を頂点に戴く強い父権社会であった。
       ド・ゴール将軍は、フランスをナチス・ドイツから解放した英雄であり、
       戦後、大統領の権限を強化し、第五共和制下でフランスの発展を導いた、
       まさに国家の「父」だった。 
       五月革命は、この「父」に対して「ノン」を突きつけ、
       この「父」から派生するすべてのシステムと、
       人々の自由な発想を縛っていた当時の社会モラルを打ち砕こうとした動きである。 
       もともとの発端は、パリの西部、ナンテールの学生寮をめぐる騒動である。
       夜間、女子学生寮に男子が入り込むのはご法度の時代。
       そんな規制は糞くらえ、と学生たちが反発して立ち上がった。
       長いこと抑圧されていた不満がここでもあそこでも爆発し、
       みるみる全国に波及していく。
       世代間の闘争はみるみる政治闘争に発展してゆき、
       翌年、共和国の父であったド・ゴールは退陣に追い込まれる。 
1970年代 父親の権威がは急速に失墜する。
女性たちは、妊娠、出産に関して、産むか産まないかを選ぶ権利、
自分たちのからだを自分たちの手に取り戻す権利を求めて、体当たりで闘う。
性の解放が次々と、具体的に実現されてゆく。
1975年―人工妊娠中絶の合法化。
       経口避妊薬ピルに健康保険が適用される。
       民法が改正され、協議離婚が認められるようになる。
女性たちは、勇んで社会に進出し、貴重な「自立」を苦労しながら少しずつ手にしていく。
離婚件数は爆発的な伸びを見せる。
事実婚が急増し始める。
1980年代 フェミニズム(女性拡張論、女性解放論)社会が浸透する。
女性は強くなり、「スーパーウーマン」を演じるために、
仕事でも私生活でも150%の力を出して奮闘する。
女性が幸福のイニシアチヴ(主導権)をとるようになり、
離婚であっても出産であってもヴァカンスの行き先さえ、女が決めるようになる。
「めんどりパパ」と呼ばれる新しいタイプの父親が出現する。
家事も子どもの世話もこなす「ママ」のような「パパ」たちである。
父親は、子どもたちに対して発言力を持たず、父親としての役目をどこかで見失ってしまう。
結婚を選択しない女性(シングル)が、強力なカップル社会であるフランスに
シングルを認めさせる動きが始まる。
1980年代後半 エネルギッシュで文化的で充実した生活を送るシングルたちが脚光を浴びる。
反面、多くの女性たちは、「フェミニズムによって生まれた無意識な男性蔑視、または無視は、
私たちに幸福をもたらすものでは決してない。男性もいて、初めて女性も幸福になるはずだ。」
と直感的に気づき始める。
アメリカで発展したような男性を敵視する攻撃的フェミニズムは、
急速に力を失っていく。
1990年代 女性が働くのは当たり前の社会になる。
25歳から49歳の女性の4人に3人までが働いている。
溌剌(はつらつ)としたシングル像に揺り返しが来る。
「シングルは、実際はそんなに楽しいものではない。
経済的に恵まれていなければ、活動的で元気なシングルはとてもやってゆけないし、
実のところシングルの多くは孤独感に苛まれ、爪を噛みながら素敵なパートナーの到来を
待ち望んでいる。」といった論調が目立つようになる。
現代
結婚数が減少し、離婚・事実婚が急増している。
しかし、男と女の共同生活そのものが否定された結果、こうした現象が起こっているのではなく、
むしろ、ふたりの生活を成功させたい、させなくてはならないと、多くの男女が血相を変えている。

愛し合っていないふたりがいっしょに暮らし続けるのはむしろモラルに反する、という認識が常識になる。

女性は、美しく、賢く、仕事に生きがいを持ち、よき母、よき妻、セクシーな愛人、理解ある友でもなければならない。
男性は仕事に燃え、育児に積極的に参加し、週末は料理に腕をふるい、たまには妻をレストランに連れ出し、
時には花を持って帰ってきたりしなければならない。
子どもは子どもで、極端に数が少なくなったため、回りの期待を一身に受ける。

25〜35歳の年齢層のシングル化が急激な伸びを見せ、社会的に認知される。

女性は、未婚で望んでいない妊娠をした場合、ひとりでやってゆける経済力があると判断すれば、
それを実行に移すようになる。

複数の共同生活や別離、結婚や離婚を、ひとりの人間が経験することは少しも珍しいことではなくなっている。

片親家庭、ホモセクシュアルのカップル、離婚や再婚の結果生まれた「複合家族」など、
2、30年前には「ふつう」でなかった家族形態がどんどんふえ、奇異なものではなくなっている。
子ども
現在のフランスでは、夫婦が別れ、子どもをどちらかが引き取るかが争われた場合、
9割方、母親の側に子どもが任される。


離婚後の子供の引き取り
父親 10%
母親 90%

親の別離の後、半数(約54%)のの子どもが父親との接触をほとんど失ってしまう。

1993年の「親権の共同行使」に関する法律が改正された。
それ以前は、子どもといっしょに住むほうの親が親権を握り、両親の合意が得られない場合は、
親どうしが子どもを奪い合って争うことになった。
その結果、ふたりの親は勝者と敗者に分かれた。
結婚していないカップルの場合は、双方の親が合意して共同親権を申請しない限りは、
別れてしまえば父親は子に対して何の権利も持てなかった。
だが、この93年の法律により、生後1年以内に認知している場合は、婚姻の有無にかかわらず、
原則的に両方の親が共同で親権を行使することになった。
両親が別れた後も、父と母と子どもの三角関係は基本的に継続させる、という社会的合意が形になった。
この場合の「関係」というのは、愛情を注ぎ、面倒を見、いっしょに時間を過ごす、
という非常に具体的な意味での「関係」である。


夫婦関係と親子関係、このふたつが分けて考えられるようになった。
男女関係の終わりが親子関係の終わりにはならない。
親子関係は両親の男女関係を超えて存続し、
かつ親自身も、男女の関係を越えて親どうしの関係を続けてゆかねばならない、
ということである。

親が新しいパートナーを持ったり、再婚する場合も今までの親子関係は維持される。
よって、子どもにとっての家族は、両方の親が別々に描く家族の円、そのどちらをも取り込んだものとなる。

こうして新たに生み出された家族空間を、「複合家族」と呼ぶ。

長い間、親の再婚は子どもの不幸を招くもとだと見られてきたが、現代では、親の再婚を白い眼で見る人はいない。
再婚という形をとらなくとも、親が新しいパートナーを持ち、愛情面、性生活面で一定の安定を得ることは、
子どもにとってむしろ好ましいことだと見られている。

複合家庭と片親家庭の両方を合わせると、フランス家庭全体の約2割を占めることになる。

離婚後、経済的に女性が自立している場合、生涯、片親家庭を貫く人たちも決して少なくない。
再婚という手段によって、何としても「ふつう」の、「人並み」の生活に戻ろう、戻らねば、と考える女性は確実に減っている。
結婚制度 姓
正式な名前・・・・・・・・・・・・・・生まれたときの姓名
男も女も、生まれたときの姓名が、生涯ついてまわる個人の正式な名前になる。
結婚しても、夫の姓に変わるわけではない。

日常生活で使用する名前・・・以下の3つの中のどれを使用してもよい。
@生まれた時にもらった姓 例.メイール
A夫の姓 例.デュポン
Bふたりの姓をハイフンでつなげる 例.デュポン−メイエール
正式な行政続きには出世時の姓名を記さねばならないが、使用名も併記するのがふつうである。

生まれた子どもの姓
@両親が結婚している場合 自動的に父親の姓になる。
A両親が結婚していない場合 先に認知した親の姓となる。
両方が同時に認知した場合は、父親の姓になる。
日常的に両者の姓をハイフンでつなげて使用することも許されている。 
 
結婚制度 戸籍
エタ・シヴイル
フランスでは、日本の戸籍のように、家制度に立脚した登録簿ではなく、
個人を単位とする登録(身分(エタ・)証書(シヴイル))をする。

個々がそれぞれ独立した身分証書を持つため、家系および家族構成の全体を把握することはできない。
親子関係や家族関係は、原則的に個々人の問題としてとらえられている。
個人の出生証書が基本。(大原則として本人か親しか引き出せない。)
結婚は、結婚した場所に届ける。
死亡は、死亡した場所に届ける。
子が生まれたら、生まれた場所に届ける。
それらの情報は本人の出生証書の欄外に転載されるが、それぞれの登録は独立している。

家族手帳
家族構成を記すものとして、家族手帳がある。
行政手続きにしばしば出生証書が必要となるが、
出生証書は本人がわざわざ出生地の役所まで出向いて取ってこなければならないので、
この家族手帳が代わりに使われる場合が多い。

しかし、これも日本の戸籍のように、戸籍筆頭者がいて、その姓を受け継ぐ者たちが正統的に、
または異端として(用紙や非嫡出子など)並んでいる大時代的な代物とはおよそちがう。
結婚または出産を機に、家族としてやっていきます、と宣言した者たちに交付される、
一家に一冊の便宜上の身分証明の手帳である。
結婚か出産の機会に居住地の役所が交付する。(事実婚の家族、片親家族にも発行される)
親の名とその親の名に続き、第一子の名、第二子の名、生年月日等が続く。
Presented by Chiki2