
動機についてくだくだしく語るのはやめておこうと思う。なぜと言うに、書き始めたらとんでもなく長くなってしまったので削除したからだ。とにかく、2004年の暮れから2005年の年始にかけて、おれのなかで「タイコが欲しい!」という押さえがたい気持ちがむくむくと湧き起こってしまったのだ。とにかくそういうことなのだ。 そんなわけで、隙を見てはネットであれこれタイコを探していたのだが、ある日とうとう、「手作り民族楽器」という一連の商品を見つけてしまったのだ。これはなんと自分で楽器を作ってしまおうというキットなんである。そしてそのラインナップのなかの、「アシコ」という、先細りになった円筒状のボディをもつタイコ、税込み8400円ナリ、におれの目は釘付けになった。そうだ欲しかったのはこういうタイコだ!しかもそれを自分で作れるのだ! さて週末である。カミサンとともに工房にお邪魔しラインナップの数々を見せていただく。常に全ラインナップが置いてあるわけではないそうだが、おれの求めるアシコはしっかりそこにいてくれた。ひとめ見た瞬間「決めた!」とココロの奥底で叫んだくらい、あかるい煉瓦いろに塗装されたそれは外観からしてすでに凛とした存在感を周囲に放っていた。手にとればとしっかりとした重量をもち、そして肝心の音はといえば、一言でいうなれば「文句なし!」である。フチのほうを叩いた高音から、中央を叩いた低音まで、かなりの音量でありいい響きでよく鳴る。まったくもって想像以上の音だったのだ。 間髪をいれずその場で注文させていただく。が、ちょっぴり残念なことに工房には商品としてパッケージ済みのものがないので、販売元から取り寄せてもらうことになるのだ。これはまあ、そこはショップではないのだから当然ではある(なお、この場所で喫茶店とショップをかねたお店をひらく計画があるのだそうだ。たいへん楽しみである)。あくる日から一日千秋の思いで待ちくらす。といっても、どのみち平日は製作に手をつけられないのだから、仮にすぐ手に入ったとしても同じことではあるのだが。
というわけで長いながいイントロがようやく終わり、いよいよ製作に入るのである。動機のところであれだけ端折ったのに、こんなに長くなってしまってすまんすまん。 [PHOTO]パッケージ外観。このなかにパーツが詰まっているのだ。 |
さてそれでは、胸を躍らせながらパッケージをひらいてみる。中からでてきたのはボディ用の板材、打面となる皮、皮をとめるリング、皮を貼るロープ、そして説明書と輪ゴムである。まずはすべてのパーツを床に並べて眺めながら説明書をじっくり読む。たいへんわかりやすく書かれてありほっとする。なにはともあれボディの組み立てからだ。 床に新聞紙を敷き、板材をおもて側を上にして扇がたにきっちりそろえて並べる。円筒状に組み立てられるよう板の両サイドは角度をつけてカットされており、もちろん幅の広い方がおもてだ。並べた板の全体にかかるようにしてガムテープを2〜3カ所貼る。この状態で慎重に裏返していくのだが、使用したテープの粘着力が不足していたのか、どうしても何枚か剥がれて落ちてしまうが心配はいらない、落ちた板を残った板の間にはめ込めばオーケイだ。 |
![]() [PHOTO]パッケージの全容。 |
| こうするとそれぞれの板材の合わせ目のところが三角の溝になるので、そこに木工用ボンドを塗る。そうしてこんどはガムテープの両端を持って持ち上げていき、両端をあわせれば、ほうら円筒状になるというわけだ。おお、すごい。むろんそうなるようにカットしてくれてあるのだから当然のことではあるのだが、これはけっこう感動する瞬間なんである。
円筒になったらガムテープの端を巻きつけて仮どめしておき、付属の輪ゴムをかけて固定する。輪ゴムをかけるときは、四方から均等に力がかかるように気をつけないといけない。さもないと、片側だけに力がかかったとたんにばきぐしゃ!とばらばらにつぶれて元の黙阿弥になってしまうのである。言うまでもなく、おれもこの失敗をやらかしたのである。手がボンドでべたべたになるのである。だがしかしこんなことろでくじけていてはいけないのだ。気をとりなおしてもういちど組み立てるとこんどはうまくいった。よしよし。 |
![]() [PHOTO]このように裏返す。
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| こうしてできあがったものが右の写真である。こうして眺めてみてまた思わず感動してしまったのだが、シンプルかつシャープな、たいへん美しいシェイプである。ちょっとしゃれた花器のようでもあり、もうこのままインテリアにしてしまってのいいのではないかと思えるほどなのだ。あなたそう思いませんか。
もちろん、このままにはしないのである。この状態で放置しボンドが完全に乾いたら、次のステップである。(その2へつづく) |
![]() [PHOTO]こんなかんじになる。なんだかちょっとおしゃれ。 |
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